Marseille gadgetの可能性を探る。

marseilleの可能性を探ってみると、ものすごく音作りで色々出来るのでは?という事に気づいて来ました。

そこで、この情報をまとめておこうと思います。

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<おさらい>
マルセイユはサンプルプレイバックシンセです。
そもそも音作りをしようという人は少ないんじゃないでしょうか。

 

<考え方を根本から変える>

アナログシンセの形状は一般に
OSC VCA VCFです。

マルセイユでは、例えばピアノやギターのような音色の元波形がOSCとなり、パラメータにはすでにVCAは既にあります。

そして2系統エフェクトには、エンベロープはないですがフィルター(LPF BPF HPF)も装備されてます。つまり当たり前のVCAやVCFがついたアナログシンセと同様に考える事ができます。

また、リングモジュレーターもあるので金属的な音も作れます。

これらを見れば基本的なサウンドメイクに不足はないでしょう。

 

<サウンドメイクの仕方>
さて、音作りをする方法は、以下の流れになります。

⑴ADSRを以下のように設定する。
AとDとRは0
Sは最大

⑵エフェクトを全てbypassにする。

(3)音を確認して方向性を決める。

⑷ADSRとエフェクトを組み直す

 

<音作りの注意>
例えばピアノのサンプルはワンショットで収録されているのに対し、マリンバなどはそうではなく収録されています。またこのマリンバは特にアタック部分はワンショットなのに対し、ディケイ以降はループとなっています。

一般にアナログシンセのOSCはずっとループする事と違うので、要注意です。

なぜなら波形を丸々収録すると、容量が収まりきらなくなるのです(例えばmoduleの容量を見ると明らかに違うのがわかります)。そこで、ループなどを活用して容量を圧縮しているのです。

 

さて。
こういう事情もあり、まずは元波形の状態をしっかり確認してから音作りをしましょう。

 

<ヒントとサンプル>
ピアノとバイオリンの波形が似ているという事を知っていますか?
例えばピアノのアタック部分を遅くすればよくわかります。

このように、違う楽器でも波形が似ているものは多くあります。こういうイメージを持ちながら、サウンドメイクをすると新たな音作りにつながります。

また、アタック部分にある特徴的な部分はアタック部分を遅くする事で、その癖を消す事ができます。

その他に音量が稼げなくなることもあるので、その際はコンプで対応しましょう。

では僕が作ったいくつかのサンプルをご紹介します。設定画像も併せてご覧ください。

 

 

•パッド

https://allihoopa.com/s/eSJricsb

 

こちらはマリンバ波形を選んでいます。上述の通り波形がループして音がきれないからです。

つまり、パッドのような音作りでは、ワンショットサンプルを避けるところから音作りが始まります。


フィルターをかけずにシンプルにアンサンブルでまとめてます。エフェクト2はバイパスしています。

 

 

チューブラーベル

https://allihoopa.com/s/NTjBAkls


これはピアノ波形にリングモジュレーターとハイパスフィルターをかけてます。

 

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 ちなみに下記のテストトラックでは、この音と元々あるチューブラーベルズを混ぜて使っています。

 

木管楽器

https://allihoopa.com/s/2p8gqD2h


これはアコースティックベース波形で作りました。(これはまさかかもしれないですね。)
歪みを入れつつ、アンサンブルをその後ろでかけています。

 

 

 

<サンプル曲>
London1台とMarseille でサンプル曲を作りました。ここではフィルターを色々動かしています。そのためソロはシンセのみとわかりやすく作りました。こちらはご参考までに。では。

 (下記リンクにあります。)

https://allihoopa.com/s/y66Lm4qk

 

ペンタトニックがわかると、スケールががわかるはず。

ペンタトニックって知ってますか?基本的な話なのは知ってます。

ヨナ抜き音階とか言われる、ソロを弾く時に、最初に覚えるものです。
簡単に言うと、ドレミソラですね。
ちょっと今日は先生モードで説明してみます。

 

尚この記事はやってもわかんなかった人用なので、必要に応じコードやスケール表などは他で事前確認しておいてください。

 

ペンタとは、そもそも5を示す言葉です。
例えばアメリカの国防総省の通称ペンタゴンは、建物が5角形でできている事から言われいます。
トニックは、多分主和音の事をさしているはずです。

 

<スケールとは>
スケールとは、音程の集団を示します。
例えば、昔、音楽の時間にやっていた、ハ長調はわかりやすい例で、ピアノでいうと、白い鍵盤の音の集団を指しています。

スケールでは最初の音程を基準として、音程が指定されます。
(オクターブは、無視されます。)
例えば、先ほどのハ長調は、Cメジャースケールと呼ばれます。

 

ちなみにペンタトニックも含めスケールは、
1)コードに対するもの
2)キーに対するもの
と認識しておきましょう。
(キーの説明を簡略化した説明です。)

 

さて、ここからはコードに対して鳴らして良いスケールを考えていきます。

 

例えば、キーがC(ハ長調)の時に、
コードがDmだったら、まずは1)Dドリアンスケールが選択肢に入ります。
これは、2)Cメジャースケール(白鍵だけ)をD=レから並び替えただけのものです。

 

では、EmでEドリアンスケールを適用したら?
Eドリアンスケールの構成音は、
E F# G A B C# D となり、Cメジャースケールから外れたF#=ファ#やC#が現れます。外れた音というのは、違和感が生まれます。(違和感はダメという意味ではありません。安心感を失うという意味で理解してください。)

そこで、Cメジャースケールから外れないようにするためには、Eフリジアンスケールを選ぶ必要があります。(Cメジャースケール(白鍵だけ)をE=ミから並び替えただけのものです。)

 

このような作業から振り返ると、コードを見ただけでは今のキーにあったスケールを選ぶことが難しいですよね。(ちなみにジャズではこれをやっています。)

 

そこで、この問題を解決するために
メジャーコードなら、1、2、3、5、6
(メジャーペンタトニック Cメジャーなら、C D E G A ドレミソラ)
マイナーコードなら、1、3、4、5、7
(マイナーペンタトニック Aマイナーコードなら、A C D E G 上の入れ替えです。)
を弾くこととしましょうというのが、ペンタトニックスケールです。
ここで重要なことですが、この音の並びは、基準音から、半音単位でどれくらい離れているかは覚えておくこと。

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 (鍵盤で半音単位を確認すると便利です)

 

 

<なぜペンタトニックなら違和感が出ないのか>

例えばCメジャーコードを考えてみます。このコードが違和感なく存在するキーは何なのでしょう?

この場合、C、F、Gの3つのメジャースケールが対象となります。
この3つのスケールの共通音を取り出すと、Cメジャーペンタトニックのみが対象となるのです。これはマイナーペンタトニックも同じです。

ここから見ると、キーを断定しないスケールがペンタトニックと言えるでしょう。

この部分は是非弾いて試してください。

 

<ペンタトニックは、コードに依存する?>

ここまでは、コードごとにペンタトニックを探す作業を見ました。では、コードがずっと変わっていっても、Cペンタトニックを弾くことは可能なのでしょうか?

例えばCメジャースケールとDドリアンスケールの関係性と同じように、そもそも構成音を変えなくても良いのでは?

実はこれも成立するのです。まあ当たり前のことですけどね。

<ここからわかること>
コードごとに違う構成音の違うスケールを弾いても成立するのです。また同じ構成音を並び替えたスケールも成立します。

コードにスケールを当てるか、キーにスケールを当てるか、これはスケールの本質です。

どちらであるべきかは、音楽的に安心感を求めるか、不安定感を求めるかによるわけで、つまり極めて曖昧であるという事を理解出来ればよいかと思います。

 

<最後に>
なかなか難しいテーマのため、話を一部簡略化しています。例えば、マイナースケールだったらどうなるのかなどです。しかし、ここでは本質を掴む事を優先しているので、悪しからず。ではー。

コードとモードを理解するヒント?

昨日はTwitterにてコードで軽く盛り上がったのですが、色々語りたいところがあるのですよ。

 

そこで、今回のお話はコードとモードについて。

 

元々、僕はカシオのミニ鍵盤のキーボードを高校生の頃1人でとにかくトライアンドエラーしつつ色々覚えていきました。

 

そもそも最初はコードという概念すらないところから始まり、左手も右手も単音で弾きまくり、一音飛ばしで音を並べると綺麗な和音になるぞ〜とか、隣の音鳴らすと濁ってるとか発見したりして。

まあ、そんなレベルです。

 

でも、不思議なもので、音の感覚はそれで身についた。

 

これって今思うと、ベースラインからコード進行を理解するというのは意外と近道のひとつかもしれない。もちろん、そこから音を積み上げて和音感を感じるって事も次のステップでは必要だけど。

 

ここからはかなり乱暴かもしれないけど、本質的な説明。

 

コード進行とは、基本的にはあるスケールから、和音の構成音をピックアップして、いくつかの場面を作るような事。
(もちろん、転調とか例外もあるけど。)
特に構成音のオクターブの位置は関係ない。

 

でも、コードごとに、違うスケールを当てはめてもよいよね、という事も思いつくでしょ。これはジャズ的で、さっきとは逆の考え。

 

行き着くと、構成音を適当に並べた進行からスケールを浮かび上がらせられないかな?ってアイディアが出てくる。これはモードの考え方ね。

 

もうこの辺りになると、意味がわかんないってなりそうだけど、やってる事はシンプル。中心の音をひとつ決めて(これは、ドやラは除く)後はそれを主張するように音を並べるだけ。最初は慣れないから意味わからないかもしれないけど、そのうち民族音楽ぽくなる。

 

さて。なぜモードまで持ち出したかというと、モードにはコード進行で必須の解決する動きというのがない。例えば、G7-Cみたいなね。

 

ない世界から、ある世界に戻ったらそのありがたみに気づくよね。

 

つまり、コードを知るためには反対側にあるモードを知るとわかるヒントを得られるし、逆もまたあると思う。

 

さて、今日は長々語りましたが、ヒントになれば、、、。

super sawらしき音を、Gadgetの3つのシンセで作ってみる。

Gadgetには、色々種類があるけど、それぞれの得意な音があるのは知ってるけど、回路的な音の違いってよくわかんなかったりする。という軽い気持ちで試してみました。音自体は比較するためだけだから、ラフに作り込まず。バラツキが出てるのはご愛嬌です。


音はこちら。
https://allihoopa.com/s/f2FQkAqe

 

以下の3つを順番に鳴らしてます。

 

phoenixでは、saw重ねて、ユニゾンモード。アンサンブルエフェクトないから、強引にフランジャーかけた。

 

wolfsburgは、saw選んでdetune かける。アンサンブルかけてます。

 

そして最後に、kiev。こちらはオマケ的だが、波形はpres1で作る。なので何となくな偽物だが、、sawぽいしよいとして。。アンサンブルかけてます。

 

ちょっとした気づきも色々ありまして。

こういう積み重ねを音作りに反映させたいものです。

Gadgetアプデで、プリセット増えたー!

死ぬほど暑くて辛い今日この頃、アップデート来ました!

 

今回のはプリセットが増えて、本当にうれしい。いやーこんなの欲しかった。

 

プリセットって、そのシンセの特色を出すから、このシンセってこういうイメージか、って固定概念ついちゃってたんだけど、それを壊してくれたって感じ。

 

さて、その中でも、かなり印象的だったのがChiang MaiとHelsinki。両方とも、比較的使い勝手が限定的かなって思ってたけど、いや素晴らしいよ。

 

まず、Chiang Mai。

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とりあえず、これはsurely wurly。FMだから、DXエレピ的なもんしかダメでしょって思ってたけど、キーボード系が充実してますなー。例えばこれPhaserかけると、かなり面白いんじゃないかな。それ以外にもPower Chordsというのもあるけど、シンセギター的にかなり使えるし、何よりこういう音作りが出来たのかという驚き。

 

そして次は、Helsinki。

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これはHazeyだけど、リードいけるじゃん、、って気づいた。Helsinkiはドリーミーなイメージだけど、いやいやもっと個性があったのだね、君も。

 

 

これだけじゃないので、もっと使いこなすように精進しますっ

gadgetスペシャルコンテスト

http://www.korg.com/jp/news/2017/0531/

 

現在、allihoopaとkorgがやってるコンテストに曲を出してみた。

 

https://allihoopa.com/s/pzfHPHN8

 

悪くないと思うんだけど、予想以上に他の人のレベル高いなー。

 

元々これは別ミックスで、曲を完成したらBPM140ルールに気づき急遽リミックスしたバージョン。

 

そのため、なんか全部載せした感があって、どうかなーと思ってたけど、まあまあまとまった。

 

このBPM縛りは、リミックスを想定してるんだろうな。もうちょい追い込んでもよかったかな。

London縛りで曲を作ってみた。

KORG gadgetによる、また1種類のgadget縛りで曲を作ってみた。

 

曲はこちら。

 

https://soundcloud.com/beatnicster/london-gadget-only-drive-my

 

まあ、シンプルだが、よくまとまったと思うな。Londonには、ベース音やリード音もあるから曲を作るってなったらそんなに困んない訳ではあるが、展開作りはちと難しかったな。

 

それでも遊び系な音があるから、やれなくもない。

 

後は、迫力を出すために、同じメロディを2トラック作ってエフェクトのかけ方をそれぞれ変えて、LFO的な揺らしをかけたり。細かい技は使ったが、シンプルに。