チープな内蔵音源のアコースティックピアノを強化するための方法

自分で作る音楽がキーボード系の音をメインとするため、これらの音をいかに聞かせられる品質に持って行くかということを昔から考えていました。

 

キーボード系の音源といえば、大体以下を指します。
-アコースティックピアノ
-エレクトリックピアノ
-オルガン
-クラビネット

 

もちろんリアルな音を求めるとキリがないのですが、使える音という意味ならばアコースティックピアノ以外はなんとかなっていました。

しかしアコースティックピアノはどうにもなりません。有料に走りたくても、資金的にも環境的にも難しく、色々断念していました。

 

そうこうしているうちに、色々実験をしていたところ、方法論が見つかってきました。作り方は自分のシグネチャーとなるので全面公開は控えますが、とはいえ考え方をシェアすれば、それぞれ独自のピアノ音を手に入れられると思います。是非以下を参考にしてもらえれば。

(この話はチープな内蔵ピアノ音のアップグレード方法ですのでお間違えなく)

 

<エフェクト効果について>

例えばコンプでアタックを強調するとよいとよく言われていましたが、それはアタック以降を聞かせないためのものです。打楽器的な奏法では使えますが、バラードなどではちょっと難しいと思います。またEQの効果もやはり限界があったとも感じています。

シンセ的な表現で言うならば、エフェクトは音を減算するものであるため、音質が削られるのだと思います。
だからこそ、ピアノ音の質を上げるためには、エフェクトはメインに据えるべきではない、というのが僕の結論です。

 

<ピアノ音を再構成する戦略>

先ほどコンプでアタックを強調する話をしましたが、そこにヒントがありました。

チープなピアノ音源は、
−アタック部分の精度は高い
−それ以降の精度は低い
という事です。思えばこういう音源は、余韻に嫌味がある気がします。

また高品位音源は共鳴をよく再現しています。

 

これらを元に音の作り方を考えました。基本的には複数音源のユニゾンで、元のピアノ音源を強化するようにします。

⑴元のピアノ音源
⑵アタックを緩くしたディケイ以降を支えるシンセ音源
⑶共鳴を再現するためのベル系音源
⑷残響音を再現するためのアタックを緩くした音源

 

では、それで作った音源を。
最初の4小節はチープなピアノ音源、後ろ4小節は再構成したものとなります。(若干音は上記を元に作り込んでいます)

 

尚、これらはkorg  gadgetのみです。追加音源なしです。

 

https://allihoopa.com/s/uCwAvY2U

 

そこそこ戦える音にはなったかと思います(笑)